ソフトバンクグループの孫正義社長は、傘下のアメリカの携帯電話会社が市場シェアで上回るライバルとの合併を決めた狙いについて、新たな通信方式、5Gの競争を勝ち抜くためだと強調しました。
ソフトバンクグループの子会社で、アメリカ第4位の携帯電話会社「スプリント」は、先月29日、第3位の「TモバイルUS」と合併することで合意しました。
これについて孫社長は、9日に開かれた記者会見で、「合併によって得られる効果や戦いのポジションが大きい。経営権を持つことは妥協したが、大きな意味での価値がとれるのであれば、一時退却は恥ではないとこだわりを飲み込んだ」と述べました。
そのうえで孫社長は「IoTや自動運転には5Gが欠かせず、これからネットワークの大競争が始まる。通信網を一緒に持てば経営効率もよくなる。ナンバーワンを目指し、価格競争を仕掛けていきたい」と述べ、会社の規模を大きくすることで、今後の競争を勝ち抜くのが狙いだと強調しました。
また孫社長は、グループの子会社で、イギリスに本社を置く半導体開発会社「ARMホールディングス」について、数年後に再上場させる考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB