福島県いわき市の温泉リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」のレストランで食事をした115人が下痢や腹痛などの症状を訴え、いわき市は食中毒と断定して原因となったレストランを10日から3日間の営業停止の処分にしました。
いわき市保健所によりますと、今月6日、温泉リゾート施設スパリゾートハワイアンズのホテルから「利用客の複数のグループに下痢や腹痛の症状が出ている人がいる」と保健所に通報がありました。
保健所が調べたところ、下痢や腹痛などの症状が出たのは、施設のレストランでビュッフェ形式の夕食をとった115人にのぼり、一部から食中毒の原因となるウェルシュ菌が検出されたということです。このうち3人が病院で手当てを受けましたが、いずれも快方に向かっているということです。
ウェルシュ菌は土や下水に広く生息する菌で、野菜の土をしっかり落とさずに調理した場合などに食中毒を起こすことがあり、100度程度の加熱に耐え、カレーやシチューなどの煮込み料理をゆっくり冷ます間に増殖して毒素を出すことがあるということです。
いわき市保健所はウェルシュ菌による食中毒と断定し、原因となった施設のレストラン「ネシア」を10日から3日間の営業停止の処分にしました。また、スパリゾートハワイアンズの飲食部門はきのう(9日)から営業を自粛しているということです。
スパリゾートハワイアンズを運営する会社は、「大変申し訳ありません。真摯(しんし)に受け止め、原因の特定をしっかり行い、再発防止に努めます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB