今月、成田空港が開港40年となるのを前に、成田空港会社とグループ会社にことし入った社員が10日、空港の建設をめぐり国と反対派の間で起きた「成田闘争」を学びました。
これは新入社員研修の一環として行われたもので、成田空港が今月20日で開港40年となることから、ことしは空港会社に加えグループ会社の新入社員も参加しました。
一行は空港の建設をめぐって国と反対派の間で起きた「成田闘争」の歴史を伝えようと、空港会社が千葉県芝山町に建てた「空と大地の歴史館」を訪れました。
そして、当時を知る旧空港公団OBの板橋孝さんから空港建設前の農地が広がる写真などを見せてもらいながら、「機動隊との激しい衝突に注目が集まりがちだが、もともとは年月をかけて開墾した土地を突然取り上げられることに対する農家の素朴な運動だった」と説明を受けました。そのうえで、「今は滑走路になったその下で何があったのか。きょう感じたことを生かして、これからの業務にあたってほしい」と呼びかけられていました。
成田空港会社の女性の新入社員は「さまざまな歴史や思い、地域のかたの協力があって今の空港があることを忘れず仕事をしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB