ファッションビルのマルイを運営する「丸井グループ」が、投資信託の販売に乗り出します。大手小売業による証券事業の参入は異例で、ネット通販の拡大に押される中、新たな収益源にしたい考えです。
丸井グループは、ことしの夏をめどに証券事業に参入すると発表しました。長期の資産運用向けに、利益が20年間、非課税の「つみたてNISA」の対象となる投資信託の商品を販売する計画で、みずからが運営するクレジットカードのみで支払いができる仕組みにするとしています。
およそ650万人いるクレジットカードの会員のうち、およそ半数が20代と30代だということで、資産の運用に関心を持つ若い世代の需要を取り込み、10年後までに預かり資産で1兆円の規模を目指しています。
ネット通販の拡大で、ファッションビルでの衣料品の販売にも影響が出ているということで、大手小売業では異例となる証券事業への参入によって収益源を広げたい考えです。
丸井グループの青井浩社長は「モノからコトへと、消費トレンドが変化する中でモノだけを売っていて10年後に生き残れるのかという思いがあり、今後も金融サービスを広げていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB