大手印刷会社の「大日本印刷」は、39年ぶりに社長が交代し、後任には長男の副社長が昇格することになりました。これで3代続けての“世襲”となり、大手の上場企業としては異例の人事です。
退任を決めたのは、「大日本印刷」の北島義俊社長です。
北島社長は、昭和8年生まれで84歳。昭和54年に、社長を務めていた父親の後任として社長に就任し、39年にわたって経営のかじ取りを担ってきました。
この間、紙の印刷物の市場が縮小する中、液晶パネルに使うシートや蓄電池の部材といった新たな事業領域に乗り出しました。しかし、デジタル化が一段と進む中、経営の若返りが必要だとして来月で退任することを決めました。
北島社長は代表権のある会長となり、後任の社長には長男で53歳の北島義斉副社長が昇格することになりました。
これで、社長は、親から子、子から孫へと3代続けての“世襲”となり、大手の上場企業としては異例の人事です。
これについて、会社側は「“息子ありき”で選んだわけではなく、候補者の中から適任者を選んだ。顧客との関係を維持するうえで長期的な視点で会社の発展に取り組むことも理由の1つだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB