世界有数の観光名所として知られるブラジル・リオデジャネイロの巨大なキリスト像は、ブラジル経済の低迷で維持管理のための企業の寄付金が激減し、老朽化が深刻になりかねないとして、初めて一般から寄付を募ることになりました。
リオデジャネイロのコルコバードの丘から街を見下ろす高さおよそ38メートルの巨大なキリスト像は、年間300万人の観光客が訪れる世界有数の観光名所の1つですが、建設から85年がたち、落雷を受けやすいこともあって老朽化が進んでいます。
このため大規模な補修工事が必要になっていますが、像を管理する地元のカトリック教会によりますと、このところのブラジル経済の低迷でこれまで像の維持費を支えてきた企業からの寄付金が激減し、年間およそ1億8000万円の維持管理費も集まらない状態だということです。
このため教会はこのままでは像の老朽化が深刻になりかねないとして、1931年の建設以来初めて広く一般から寄付を募ることにしたもので、教会のラポソ神父は「キリスト像はずっと私たちを見守ってきてくれた。像を守るために寛大な支援をお願いしたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB