野生の象の乱獲が国際的な問題となる中、中国政府は象牙の加工と販売を来年末で禁止することを決め、中国の富裕層の間で人気が高い象牙の売買が実際になくなり、違法取引の撲滅につながるか注目されます。
象牙をめぐっては、禁止されている国際取引に加えて、ことし秋に南アフリカで開かれたワシントン条約の締約国会議で違法取引につながる国内市場の閉鎖を各国に勧告する決議案が採択されました。
これを受けて、中国政府は装飾品として富裕層の間で人気が高い象牙への対応を検討していましたが、国営の新華社通信は30日夜、商業目的の象牙の加工と販売を来年で禁止することが決まったと伝えました。中国政府によりますと、現在、中国には象牙の加工企業が34社、販売店が143か所あり、来年末までに段階的に営業停止を命じていくということです。
また、中国政府は今後、警察や税関当局などが連携して象牙の違法な販売や密輸の取締りを強化していくとしていて、中国での象牙の売買が実際になくなり、違法取引の撲滅につながるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB