北朝鮮のパク・テソン朝鮮労働党副委員長や、首都ピョンヤンをはじめ地方のトップなどからなる代表団が、14日から中国の北京を訪問しており、来月シンガポールで開かれる史上初の米朝首脳会談を控えて、両国のハイレベルの交流が活発化しています。
中国 北京の空港には、14日午前、北朝鮮のピョンヤンから代表団が到着し、厳しい警戒態勢がとられる中、一行を乗せた車列は、警備当局の車に先導されて中心部にある釣魚台迎賓館に入りました。
その後、車列は、ことし3月にキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が中国を訪れた際に視察した、ハイテク企業や大学などが集まる中関村という地区に移動し、中国科学院の施設を視察したとみられます。
NHKが撮影した映像では、朝鮮労働党で政治局員を務めるパク・テソン副委員長のほか、北朝鮮の首都ピョンヤンと、少なくとも5つの道と呼ばれる地方のトップの姿が確認され、滞在中、経済視察を行うのではないかという見方も出ています。
これに関連して、公式の発表はこれまでのところありませんが、中朝両国の間では、キム委員長が1か月余りの間に2度も訪中して習近平国家主席と首脳会談を行い、「戦略的な協力を緊密にする」と強調したばかりで、来月12日にシンガポールで開かれる史上初の米朝首脳会談を控えて、両国のハイレベルの交流が活発化しています。
14日は、北朝鮮が新型の中距離弾道ミサイル火星12型を初めて発射してからちょうど1年となりますが、中朝関係は、北朝鮮による相次ぐ核実験や弾道ミサイル発射によって冷え込んだ去年までとは一変して、友好ムードが高まっています。
-- NHK NEWS WEB