この事件で逮捕された現場近くに住む小林遼容疑者(23)について、犯罪心理学が専門の東洋大学の桐生正幸教授は「容疑者は女の子と同じ小学校の出身で登下校でどこを通るか熟知していて事前知識をもとに犯行に及んだ可能性がある」と指摘しています。
そのうえで遺体を自宅にすぐ近い線路内に遺棄したことについて「遺体を家族に見つかってしまうリスクを回避するためにはできるだけ遠くに遺棄すると通常は考えるはずだ。目の前の線路に遺体を置いたのは短絡的な発想で、今後、事件を解明するうえで重要なポイントになると思う」と指摘しています。
また小林容疑者が大型連休明けの事件当日、会社を欠勤していたことについては、「休み明けには子どもたちが一斉に出てきて容疑者にとって犯行に好都合だった。一方で事件後も欠勤しており、自分の想定外の行為に対して、かなりの罪悪感を抱えていた可能性がある。殺害まで望んでいなかったのではないか」と話しています。
そのうえで子どもたちを守るための今後の対策として「不審者に見えない一見普通の人が犯行に及ぶのを見抜くことは難しい。学校の近くの大通りなどみんなが見ている道路から人通りの少ない場所に入った時点で狙われるというパターンがあるので、過去の事件での犯人の行動を具体的に分析することが重要だ。
そして、例えば子どもが1人になりやすい場所で近くの住民が庭で掃除をしながら見守るなど、地域が一体となって子どもを守る防犯活動が大切だと思う」と注意を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB