東北電力が、企業からの依頼で送電用の鉄塔などを撤去した114件の工事で、誤って8000万円余り代金を余分に徴収していました。経済産業省は業務改善勧告を出して再発防止を求めました。
経済産業省の「電力・ガス取引監視等委員会」によりますと、東北電力は、ことし3月までの3年間に、企業からの依頼で送電用の鉄塔や変圧器などを撤去した114件の工事で代金を取りすぎていました。
リサイクルできる鉄くずなどの価値を工事代金から差し引いていなかったのが原因のミスで、取りすぎた金額は8362万円に上ります。
東北電力は現場の担当者へのマニュアルの周知が不十分だったと説明しています。
また今回わかったミスにとどまらず過去にも代金を取りすぎていた可能性が高いということです。
このため経済産業省は16日、東北電力に対して業務改善勧告を出し、管理体制の見直しなどの再発防止策を今月末までに文書で報告するよう求めました。
東北電力は「勧告を大変重く受け止め、しっかりと対応していくとともに、ご迷惑をおかけしたお客さまへの返金作業を進めていきます」と話しています。
経済産業省によりますと、ほかの電力会社7社でも同じようなミスが見つかっているということで、詳しく調査するよう求めています。
-- NHK NEWS WEB