成田空港は、２０日で開港から４０年となりました。１０年後の完成をめどに進められる新たな滑走路の建設や、運用時間の段階的な延長に向けて、どのように地元住民の理解を得ていくのかが大きな課題となっています。
成田空港は、昭和４１年に建設が閣議決定されましたが、地元の住民などが反発していわゆる「成田闘争」が起き、多くの死傷者が出る事態となったことで、開港は昭和５３年５月２０日にずれ込みました。
現在も、空港の敷地内に住んで反対を続ける人がいる一方で、開港以来の利用者は去年１０億人を突破し、今では１３０以上の都市との間に路線が就航しています。
開港からちょうど４０年に当たる２０日、空港会社の新入社員などおよそ３０人が、３つのターミナルの出発ロビーに立ち、利用客に記念品のハンカチを手渡しました。
成田空港をめぐっては、激しさを増す国際空港の間の競争の中で利用者を獲得するため、国や地元の自治体などが３本目の滑走路の建設や運用時間を段階的に延長する計画に合意し、新たな節目を迎えています。
今後は「成田闘争」の教訓を踏まえながら、いかに地元の住民の理解を得て用地の取得や防音工事などを進めていくかが課題となっています。
成田空港会社の北林進マネージャーは「今後も地元に丁寧な説明を重ね、安全で快適に利用できる空港を目指したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB
