人類が月面で楽しむことができるスポーツを、VR=バーチャルリアリティーの技術などを使って考える催しが東京で開かれました。
この催しは、VRの技術の活用方法を広げようと、JAXA=宇宙航空研究開発機構やゲームメーカーなどが開きました。
催しには、企業の技術者や大学生など50人余りが14チームに分かれて参加し、JAXAから提供を受けた月の地形や重力などのデータを基に、月面で楽しむことができるスポーツをVRの技術などを使って考えました。
このうち、情報機器メーカーの社員などで作るチームは、月面で行うマラソンを提案しました。
傘の内側を活用したドーム型のディスプレーに月面の映像を映し出し、高さおよそ2メートルの健康器具からゴム製のベルトを使って体をつり下げることで、重力が地球よりも小さい月面を走る感覚を体験できます。
参加した男性は「月に行ったことのある人がほとんどいない中で、今後、体験できそうなことを考えるのはわくわくします」と話していました。
日本人初の女性宇宙飛行士で、イベントで審査員を務めた向井千秋さんは「VRで月面に行ったように体感できることは、人間の考え方や創造性を広げてくれると思うので、宇宙関連の事業との連携がさらに広がることを期待している」と話していました。
-- NHK NEWS WEB