生後5か月で死亡し司法解剖されたあと、両親のもとに帰された男の子の頭にコンビニエンスストアのレジ袋がかぶせられ、精神的苦痛を受けたとして、兵庫県丹波市の両親が、葬儀会社に対し賠償を求める訴えを神戸地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは、兵庫県丹波市の北野正己さんと妻の恵さんです。
訴えによりますと、北野さんの次男の正弥ちゃんは、生後5か月だった去年10月、自宅で突然、死亡し、司法解剖されました。
その後、正弥ちゃんは警察の委託を受けた神戸市内の葬儀会社から両親のもとに帰されましたが、その際、頭にコンビニエンスストアのレジ袋がかぶせられていたということです。
葬儀会社は、遺体の傷みなどを防ぐため袋をかぶせたと説明したということですが、両親は「遺体がぞんざいに扱われ精神的な苦痛を受けた」として、会社に対し、220万円の賠償を求める訴えを21日、神戸地方裁判所に起こしました。
母親の恵さんは記者会見で、「死者の尊厳を踏みにじる行為で許すことはできない。遺体の扱い方を改めて考えてほしい」と話しました。
一方、葬儀会社を運営する「株式会社平安」は「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB