植物の藻から取り出したたんぱく質で、肉やパンなどの原料を作ることを目指すベンチャー企業に、国が主導するファンドと大手商社が出資しました。世界的な人口増加による食料不足が懸念される中、新たな食品を生み出すビジネスとして期待が高まっています。
国が主導するファンドの産業革新機構と大手商社の三菱商事は、藻を培養した食品を製造している川崎市のベンチャー企業に合わせて17億円を出資しました。
この会社が扱う「スピルリナ」という藻はビタミンなどが豊富で、ジュースに混ぜて飲むなどの需要が増えているということで、今回、調達した資金で東南アジアのブルネイに工場を建設し欧米などに販売を拡大する計画です。また、将来的には藻から取り出したたんぱく質で、肉やパンなどの原料を作ることを目指すということです。
産業革新機構と三菱商事は、世界的な人口増加や経済成長による食料の不足が懸念される中、新たな食品を生み出すビジネスとしての期待から出資を決めました。
ベンチャー企業の佐々木俊弥社長は「パンやめん、最終的にはハンバーグのような加工肉などさまざまな製品を作ることで、食品のベースにして幅広く活用してもらえるようにしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB