AI=人工知能を搭載し、音声で家電製品の操作ができるAIスピーカーをめぐり思わぬトラブルです。アメリカでAIが勘違いして、夫婦の会話を勝手に録音し、音声データを知人に送信していたことがわかりました。
AIスピーカーは、人の呼びかけに応じて情報を検索したり、家電製品を操作することができ、アメリカで普及が進んでいます。
ところが、アメリカのメディアによりますと、今月、西部 オレゴン州の夫婦が、知人から「あなたたちの会話の音声が、AIスピーカーを通じて、突然届けられた。家のフローリングの話をしていませんでしたか?」と尋ねられたということです。
このAIスピーカーは、IT大手アマゾンの製品で、搭載しているAIに呼びかけることで起動する仕組みですが、アマゾンによりますと、夫婦が会話をしていた際、AIが呼びかけられたと勘違いし、起動したということです。
さらにAIは、夫婦からの指示だと誤解して会話を録音し、知人に音声データを送ったとみられています。
被害に遭った女性は、地元のテレビ局の取材に対し「プライバシーの侵害です。もう使いません」と不信感をあらわにしていました。
アマゾンは夫婦に謝罪したうえ、非常にまれな現象ではあるが、予防策を検討するとしています。
このAIスピーカーは去年の11月から、日本語に対応した製品も販売されています。
私たちの暮らしを便利にすると注目されるAIスピーカーですが、個人データの保護などをめぐり論議を呼びそうです。
-- NHK NEWS WEB