小型の無人機、ドローンで荷物を配送する際に安全な運航につなげようと、激しい雨や風のもとで飛行データを集める全国で初めての実験が茨城県つくば市で始まりました。
つくば市の防災科学技術研究所で始まった実験は、日本気象協会が民間企業などと共同で進める全国で初めてのものです。
公開された実験は大雨を再現できる大型施設で行われ、1時間に180ミリや300ミリの雨が降る条件でもドローンが安定して飛行できるかを確認しました。
また、大型の送風機も使って風の影響も調べ、ドローンの機体がどの程度傾くかや、プロペラが正常に動くかなどを詳しく確認していました。
ドローンをめぐっては、政府がことし中に山間部などで荷物の配送の実現を目指していて、研究チームは、気象条件のデータを集めることで将来的に「大雨アラート」と呼ばれるドローン向けの情報を発信し、飛行経路の検討などにつなげてもらう狙いがあります。
日本気象協会環境・エネルギー事業部の森康彰副部長は、「1時間に300ミリの雨でも飛行できることが実証できたので、さらに詳しいデータを集めて安全なドローンの飛行につなげていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB