化学メーカー、宇部興産のグループが、国に届け出たのとは異なる産地の原料を使って生コンクリートを製造し、12年にわたって出荷を続けていたことがわかりました。品質に問題はないとしていますが、会社では対象となる製品の出荷を自粛しています。
発表によりますと、宇部興産の子会社で生コンクリートを製造する関東宇部コンクリート工業は、国の認定やJIS=日本工業規格の認証を受ける際に山口県産の石灰石を原料とすると届け出ていたにもかかわらず、高知県産のものも使っていたということです。
石灰石を供給していた宇部興産が、山口県産が足りなくなったことを受けて高知県産を混ぜたのがきっかけで、2006年からことし4月までの間におよそ580万立方メートルが出荷されたということです。
会社側では、品質に問題はないとしていますが、去年11月に事態を把握したあとも出荷を続けていたため、JISの認証機関から要請を受けて対象となる製品の出荷を自粛しています。
宇部興産は「関係者にご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB