日本大学アメリカンフットボール部の選手が重大な反則行為をした問題で、専門家は、こうした状況は企業などでも起きうる構図だと指摘し、注意を呼びかけています。
大学の教授らで構成され、企業の経営課題をアドバイスしている社団法人「経営研究所」の内野崇代表理事は、「学生スポーツだけの話ではなく、日本の社会への本質的な問題提起にもつながっている」と捉えています。
具体的な問題点として挙げたのは、「試合に勝つために手段を選ばないというのは、とても怖いこと」、さらに「上層部に権力が集中し、周囲がイエスマンばかりだと、下はものが言えなくなり、言われたことしかやらなくなってしまう」ということでした。
内野さんは、こうした状況は企業などでも起きうる構図だとしたうえで、「いちばん上のトップと現場が直接、立場を超えたコミュニケーションをするのが人々が元気に働くうえで極めて重要です。独裁者を作らず、職場もチームも自由かったつにものが言える風土作りが大事だと思います」と話しています。
-- NHK NEWS WEB