4年前、北京に向かう途中で消息を絶ったマレーシア航空の旅客機について、マレーシア政府は、アメリカの企業が行っていた再捜索でも新たな発見がなかったとして、30日、捜索の打ち切りを発表しました。
乗客乗員239人を乗せたマレーシア航空370便は、4年前の2014年3月に、首都クアラルンプールから中国の北京に向かう途中で消息を絶ちました。
マレーシアなど3か国による捜索は、有力な手がかりがないまま去年1月に終了しましたが、ことし1月になって、海洋探査を行うアメリカの企業がマレーシア政府と契約を結び、捜索を再開していました。
今回の捜索は、旅客機が沈んでいると見られるインド洋を中心に11万平方キロメートル余りに及びましたが、新たな発見はなく、マレーシア政府は、30日、打ち切りを発表しました。
マハティール首相は会見で、「残された親族の気持ちも理解できるが、永遠に捜索を続けるわけにはいかない」と説明しましたが、政権交代する前のナジブ政権は先月、捜索の延長を認めていたため、乗客や乗員の親族は打ち切りの決定に強く反発しています。
マレーシア政府は近く、詳しい報告書を公表するとしていますが、航空史上最大のミステリーとも言われたマレーシア航空機の行方は不明のままとなり、消息を絶った真相の究明は困難な状況となりました。
-- NHK NEWS WEB