大手旅行会社の「エイチ・アイ・エス」が3年前、社員に違法な長時間労働をさせていたとして、東京地方検察庁は31日、会社を労働基準法違反の罪で略式起訴し、裁判所に罰金刑を求めました。
略式起訴されたのは東京・新宿区に本社がある大手旅行会社「エイチ・アイ・エス」です。
「エイチ・アイ・エス」は3年前、都内に勤務していた2人の女性社員に対して、労使で事前に取り決めた月78時間の上限を上回る違法な残業をさせていたなどとして、会社と当時の幹部社員2人が去年6月東京労働局から書類送検されていました。
東京地方検察庁は関係者から任意で事情を聴くなど捜査を進めた結果、31日、会社を労働基準法違反の罪で略式起訴し裁判所に罰金刑を求めたことが関係者への取材でわかりました。
ともに書類送検された当時の幹部社員2人についてはいずれも起訴猶予にしたということです。
「エイチ・アイ・エス」は、平成22年度からの5年間に全国の10か所以上の事業所が違法な長時間労働があったとして是正勧告を受けていましたが、改善が見られなかったとして、労働局や東京地検が勤務管理の実態について詳しく調べていました。
-- NHK NEWS WEB