巨額の負債を抱えるインド国営の航空会社エアインディアの民営化に向けて、インド政府は売却先を決める入札を行う予定でしたが、名乗りを上げる企業はなく、再建計画の見直しを迫られることになりそうです。
インド国営の航空会社エアインディアは、日本との直行便も運航するインドで最大の航空会社ですが、格安航空会社の参入などもあり、厳しい経営を強いられ、負債の総額は5000億ルピー、日本円でおよそ8000億円に上っています。
インド政府は、エアインディアを民営化するため、株の76%の売却先を決める入札を行う予定でしたが、参加登録の期限の31日になっても名乗りを上げる企業はありませんでした。
世界的な路線のネットワークをもつエアインディアに当初は、国内外の航空会社が、興味を示しているともいわれましたが、インド政府が引き続き株の24%を所有することで国の影響力を懸念する声が上がったほか、すべての負債を負わされることなどから断念する企業が相次ぎました。
今回、入札ができなかったことでインドの看板企業でもあるエアインディアの再建計画は見直しを迫られることになりそうです。
-- NHK NEWS WEB