“紀州のドン・ファン”とも呼ばれ、先月、死亡した和歌山県の資産家の男性の肝臓や胃などから高濃度の覚醒剤の成分が検出されていたことが捜査関係者への取材でわかりました。一方で、腕などに覚醒剤を注入した痕は確認されなかったということで、警察はいつ、どのように覚醒剤が摂取されたかや死因との関係についても慎重に調べています。
和歌山県田辺市の金融・不動産会社の社長、野崎幸助さん(77)は、資産家として知られ、“美女4000人に30億円を貢いだ男”としてみずからの半生をつづった本を出版し、本のタイトルから、“紀州のドン・ファン”とも呼ばれていました。
野崎社長は先月24日、自宅の2階で倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されましたが、捜査関係者によりますと血液や尿だけでなく、胃や肝臓からも高濃度の覚醒剤の成分が検出されたということです。
一方で、野崎社長は生前に出版した自伝の中で「タバコは吸いません。当然、覚醒剤とも全くご縁はありません」と記していて、捜査関係者によりますと、腕などに覚醒剤を注入した痕は確認されなかったということです。
警察は死亡した経緯に不審な点もあるとして、容疑者不詳の殺人の疑いでこれまでに野崎社長の自宅などを捜索しています。
また、関係者から話を聞くなどしていて、いつ、どのように覚醒剤が摂取されたかや死因との関係についても慎重に調べています。
-- NHK NEWS WEB