東芝が「dynabook」のブランドで知られるパソコン事業をシャープに売却します。ノートパソコンの分野で、かつて世界シェアのトップに立ったパソコン事業を経営再建のために手放すことになりました。
東芝とシャープは5日、取締役会を開き、東芝の子会社でパソコン事業を行っている「東芝クライアントソリューション」の株式の80.1%をシャープに売却することを決めました。
売却額は40億円です。
東芝のパソコン事業は「dynabook」のブランドで知られ、1990年代にはノートパソコンの分野で世界シェアのトップに立ちました。
しかし、海外のメーカーに押されてシェアが低下し、スマートフォンの普及でノートパソコンの市場自体が縮小して、採算が悪化していました。
一方、シャープは「Mebius」ブランドのパソコンの生産を平成22年にやめました。
今回の買収でパソコン事業を再開するとともに東芝の技術力や人材を取り込んでAI=人工知能やIoTの事業を強化するのが狙いです。
売却はことし10月の予定で、「dynabook」のノートパソコンの生産は続け、工場も維持するいうことです。
NECや富士通のパソコン事業も中国メーカーに統合され、かつて躍進を続けた日本のパソコン事業は縮小が進んでいます。
-- NHK NEWS WEB