水素から発電した電気で走行し温室効果ガスを出さない燃料電池トラックを、トヨタ自動車が開発しました。来年春以降、セブンーイレブンが導入することになります。
燃料電池トラックは、トヨタ自動車が国内で初めて開発したもので、水素と空気中の酸素を化学反応させて発電した電気で走行します。排出されるのは水だけで、有害な排気ガスや二酸化炭素などの温室効果ガスは一切、出しません。
6日公開されたのは3トンの荷物を積める小型トラックで、1度の充填(じゅうてん)で商品の冷蔵のための電気も賄いながら、およそ200キロ走行できるということで、コンビニ最大手のセブンーイレブンが来春以降、導入することを決めています。
トヨタ自動車の友山茂樹副社長は「水素の普及には乗用車だけでは限界があり、産業用の車の役割は重要だ。およそ2万の店舗に広がれば大きな可能性がある」と話しました。
また、セブン−イレブンの古屋一樹社長は「配送に1日6000台の車を使っているので、二酸化炭素の排出削減に向け、燃料電池トラックに期待している」と述べました。燃料電池車の普及をめぐっては、ハイブリッド車などと比べて割高な価格の引き下げや、水素を供給する水素ステーションの整備が課題になっています。
-- NHK NEWS WEB