製品の検査データをねつ造していたことが明らかになった化学メーカーの宇部興産は、グループ全体の調査結果を公表し、本体を含む6社が合わせて24の製品で不正な出荷をしていたことが明らかになりました。
宇部興産は、電力ケーブルなどに使うポリエチレン製品の強度などを示す検査データをねつ造したり、生コンクリートに国に届け出た産地とは異なる原料を使ったりする不正が明らかになっています。
会社は、弁護士などで作る調査委員会がグループ全体を調べた結果を7日に公表しました。
それによりますと、検査データをねつ造して出荷する不正は、本体を含むグループ内の6社で行われ、フィルムや自動車部品に使うナイロン樹脂や食品添加物用の炭酸カルシウムや酸化マグネシウムなど、24の製品に上ることが明らかになったとしています。
こうした不正は1970年代から行われていた可能性があり、品質保証を軽視する姿勢や閉鎖的な社内風土が原因になったとしています。
今回の調査結果を受けて、宇部興産は経営責任を明確にするため、山本謙社長が役員報酬1か月分を減額するなど、合わせて6人の役員の報酬を減額する処分を決めました。
-- NHK NEWS WEB