投資用マンションの販売などを手がける都内の不動産会社が、架空の経費を計上する手口で1億6000万円余りの所得を隠し、脱税したとして、法人税法違反などの疑いで東京国税局から告発されました。
告発されたのは、東京・新宿区の不動産会社「トータルクリエイト」と冨田英人社長(46)です。
関係者によりますと、この会社は、マンション価格の高騰が続く都内を中心にワンルームや2DKの投資用マンションの販売などを手がけて利益を上げていますが、マンション建設に伴う立ち退き交渉を別の会社に委託したように見せかけるなどして架空の経費を計上し、所得を隠していた疑いがあるということです。
東京国税局は、平成27年3月期と去年3月期の2年間に1億6100万円の所得を隠し、およそ4000万円を脱税したとして、会社と冨田社長を法人税法違反などの疑いで東京地方検察庁に告発しました。
不正に得た資金は社長の借金の返済などに充てられていたということです。
NHKの取材に対して、会社の代理人の弁護士は「国税当局からの指摘を受け、修正申告と納税を済ませました」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB