鹿児島県沖でおととし行われた戦艦大和の潜水調査のあと引き揚げられた部品や装備品などが、広島県呉市の博物館で報道関係者に公開されました。
戦艦大和が建造された呉市は、おととし5月に鹿児島県沖で無人の潜水探査機による調査を行いましたが、その後、調査を請け負った大阪の会社が船の部品や装備品など18点を引き揚げ、市内の大和ミュージアムに寄贈しました。
このうち世界最大の主砲と呼ばれた「46センチ砲」を発射する際に使用したと見られる「火薬缶」など5点が8日、報道関係者に公開されました。
火薬缶は直径50センチ、長さ86センチで、およそ100キロの火薬を詰めることができます。
3000個が搭載されていたとされ、一部に火薬が残った缶も見つかったということです。
このほか、水の流れる方向を示すと見られる矢印が刻まれた長さ50センチほどの金属製のバルブは、どの部分の部品かわからないため、今後、図面と照らして確認することにしています。
大和ミュージアムの戸高一成館長は「戦後70年以上がたち記憶は風化しがちだが、大和がいまだ海底に沈んでいることを知り、戦争の悲劇について考えてほしい」と話していました。
寄贈された18点は再来年の開館15周年に合わせて一般に公開される予定です。
-- NHK NEWS WEB