“紀州のドン・ファン”とも呼ばれた和歌山県の資産家の社長が「急性覚醒剤中毒」で死亡した当日、家族に呼ばれて自宅に駆けつけた従業員の男性がNHKの取材に応じました。この中で男性は「社長は覚せい剤をする人ではない」などと語り、社長の死因について疑問を呈しました。
自伝のタイトルから“紀州のドン・ファン”とも呼ばれていた、和歌山県田辺市の会社社長、野崎幸助さん(77)は、先月24日に自宅で死亡しました。死因は「急性覚醒剤中毒」でした。
この当日の状況について家族に呼ばれて自宅に駆けつけた、自伝の中で「番頭」と紹介されるほど親密な関係だった従業員の男性がNHKの取材に応じました。
男性は午後10時半頃、社長の妻から「様子がおかしい」と伝えられて自宅に駆けつけると、社長は2階のソファーにバスタオルをかけられて横たわっていて、その前の状況を聞き取ると椅子に腕をかけるような感じで座っていたということです。
また、部屋には妻のほかに家の手伝いをする女性がいて、泣き崩れていたということです。
死因が急性覚醒剤中毒だったことについては、「それは絶対ない。どこに行くにも社長と一緒にいたので覚せい剤をする人ではないとわかっている」と話していました。
また、当時、野崎社長は、今月11日に予定していた愛犬の「イブ」の死を悼む会の開催に向けて準備を進めていたということで、男性は「何度も指示の電話がかかってきていて、会の開催のことしか頭にないようだった」と話し、こうした状況の中で、死ぬことは想像できなかったと振り返っていました。
-- NHK NEWS WEB