アメリカのトランプ次期大統領は、大手自動車メーカーのGM=ゼネラル・モーターズが、輸入に関税がかからないメキシコで製造した小型車をアメリカで販売しているとツイッターで批判し、国内で生産するか高い関税を払うよう求めました。これに対してGMは反論するコメントを発表し、トランプ氏と企業の間で、海外での生産をめぐる摩擦が強まりそうです。
トランプ次期大統領は3日、ツイッターに「GM=ゼネラル・モーターズは、メキシコで製造した『シボレー・クルーズ』という小型車を関税なしでアメリカの販売店に送っている。アメリカで生産するか高い関税を支払うべきだ」と書き込みました。
トランプ氏は、国内の雇用を守るためとして、メキシコなどと結んでいるNAFTA=北米自由貿易協定の見直しを主張しているほか、アメリカの企業が国外に移転した工場から輸入する製品には、35%の関税をかけると警告しています。
これに対して、GMは「シボレー・クルーズのうち、アメリカで販売されているセダンのモデルはすべて国内でつくっている。メキシコで製造しているのは世界の市場に向けたハッチバックのモデルで、アメリカでの販売は少ない」と反論するコメントを出しました。
トランプ氏はこれまでもアメリカの空調機器メーカーを繰り返し批判して、メキシコへの工場移転計画を撤回させるなどしており、企業との間で海外での生産をめぐる摩擦が強まりそうです。
-- NHK NEWS WEB