引っ越し大手の「サカイ引越センター」が、家電リサイクル法に違反したとして、国から改善の勧告を受けました。顧客からただで引き取ったエアコン900台余りをリサイクルに回さず廃棄物業者に売り渡し、適正に処理していませんでした。
勧告を受けたのは、堺市に本社がある引っ越し大手の「サカイ引越センター」で、経済産業省と環境省の担当者が田島哲康社長に対し、改善を勧告する文書を手渡しました。
家電リサイクル法では、使わなくなったエアコンやテレビなどは、持ち主がリサイクル料金を支払ってメーカーや指定された業者などに引き渡し、リサイクルに回すことが義務づけられています。
しかし、サカイ引越センターは、奈良県の2つの支社で平成25年からことしにかけて、顧客からただで引き取ったエアコン957台を、指定されていない廃棄物業者に1台当たり3000円から5000円で売り渡し、適正に処理していなかったということです。
改善の勧告を受けたあと、サカイ引越センターの田島社長は、「関係者に深くおわびします。勧告を重く受け止め、再発防止に努めます」と述べました。
経済産業省と環境省は、家電が適正にリサイクルされないと、不法投棄などにつながるおそれがあるとして、周知の徹底を図ることにしています。
-- NHK NEWS WEB