サッカーワールドカップロシア大会が開幕する直前になって、アメリカのスポーツ用品大手「ナイキ」が、出場するイラン代表チームに「制裁措置のためにスパイクを提供できない」と発表し、イラン側が猛反発する事態となっています。
14日に開幕するサッカーワールドカップロシア大会では、イランの代表選手を含む多くの選手がアメリカのスポーツ用品大手「ナイキ」のスパイクを使用する予定です。
ところが「ナイキ」は13日までに声明を発表し、「制裁措置によりアメリカ企業であるナイキは、イラン代表チームにスパイクの提供ができない」として自社のスパイクを使わないよう求めました。
アメリカのトランプ政権が先月、イランに対して制裁の再開を表明するなど、圧力を強化していることが背景にあるものとみられます。
これに対し、イラン代表チームのケイロス監督は「選手たちは慣れ親しんだスパイクを使用しており、重要な試合の前に変更を求めるのはおかしい」とコメントし、「ナイキ」に声明の撤回と謝罪を求めるなど猛反発しています。
イランを巡っては、2月に韓国のピョンチャンで冬季オリンピックが開かれた際にも、経済制裁を理由にイラン選手団への韓国製スマートフォンの配布が一時、拒否されました。
-- NHK NEWS WEB