海の生態系への影響が懸念されている小さなプラスチック、「マイクロプラスチック」による海洋汚染を防ぐため、事業者にプラスチックの排出抑制などを求める法律が、15日の参議院本会議で可決、成立しました。
「マイクロプラスチック」は、大きさが5ミリ以下のプラスチックで、プラスチックのごみが紫外線や波の力で細かく砕けたものや、洗顔料や歯磨き粉などのスクラブとして製造された「マイクロビーズ」を指します。
小さいため回収が難しく、海を漂い続けるうえ、有害物質を付着しやすい特徴があり、海の生態系への影響が懸念されています。
15日の参議院本会議で可決、成立した「改正海岸漂着物処理推進法」では、事業者にリサイクルをさらに進めるなどしてプラスチックごみの排出を抑制することや、洗顔料や歯磨き粉などの製品への「マイクロビーズ」の使用を抑制することを求めています。
「マイクロプラスチック」をめぐっては、日本化粧品工業連合会がおととし、加盟する化粧品メーカーなどに洗い流す製品への「マイクロビーズ」の使用を中止するよう呼びかける通知を出し、連合会によりますと、現在はほとんどのメーカーが使用していないということです。
世界では、海洋環境の悪化を招いているとして、EU=ヨーロッパ連合がストローや食器など使い捨てのプラスチック製品の流通を禁止する新たなルールを提案するなど規制の動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB