東海道新幹線の車内で乗客3人が刃物で殺傷された事件から、16日で1週間です。逮捕された男は事件の数か月前から長野県岡谷市でたびたび目撃され、事件当日の朝も地元の駅から電車に乗って東京に向かったとみられることが、警察などへの取材でわかりました。警察は、事件前の足取りをさらに調べるとともに動機の解明を進めています。
今月9日の夜、新横浜駅と小田原駅の間を走行していた東海道新幹線の車内で、乗客の男女3人が刃物で切りつけられ、兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(38)が死亡したほか、女性2人がけがをしました。
警察は、愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者(22)を殺人の疑いで調べています。
これまでの調べで、小島容疑者が事件の前に長野県岡谷市内で目撃されていたことがわかりました。
市内にある温泉施設の関係者によりますと、事件の数か月前から自転車の荷台に大きな荷物をくくりつけた小島容疑者とみられる人物が、たびたび施設を訪れていて、事件前日の夜も施設を利用していたということです。
また、警察によりますと、小島容疑者は事件当日の朝にJR岡谷駅から電車に乗って東京に向かったということで、警察は事件前の足取りをさらに調べています。
一方、これまでの調べに対して「社会を恨んでいた」とか、「以前から人を殺したいという願望があった」などと供述していて、警察は自宅から押収した日記を分析するなどして、動機の解明を進めています。
-- NHK NEWS WEB