安全管理に問題があるとして、国土交通省の立ち入り検査を受けていた貨物専門の航空会社、日本貨物航空が、検査の過程で事実と異なる整備作業の記録が見つかり、機体を点検する必要があるとして、16国内の空港を出発する便から、すべての運航を取りやめることがわかりました。
成田空港に本社がある貨物専門の航空会社、日本貨物航空は、機体が大きく損傷する事故を起こしながら報告を怠っていたことなどが明らかになり、先月から国土交通省の立ち入り検査を受けています。
この検査の過程で、事実と異なる整備作業の記録が見つかり、会社側は、運航する11機すべてのジャンボ機を点検する必要があるとして、16日、国内の空港を出発する便から、安全性が確認されるまで、すべての運航を取りやめると国土交通省に報告したことがわかりました。
日本貨物航空は、日本と海外のほか、海外の都市の間を結ぶ貨物便を運航していて、温度管理が必要な食品や精密機器などを運んでいます。
会社側は「航空機の健全性の確認には、少なくとも1週間程度を見込んでいます。運航の再開に向けて安全の確認に全力を尽くします」コメントとしています。
一方、国土交通省は、日本貨物航空の安全管理体制に重大な問題があるとして、会社に対する行政処分を検討しています。
-- NHK NEWS WEB