静岡県伊東市のホテルの跡地の売買をめぐる贈収賄事件で、収賄の疑いで逮捕された前の市長みずからが、跡地を所有する建設会社の役員と直接交渉し、市が跡地を買い取る計画を進めていた疑いがあることが捜査関係者などへの取材でわかりました。警視庁は、前市長が計画を主導したとみて調べています。
静岡県伊東市の前の市長、佃弘巳容疑者(71)は、市長在任中の平成27年に、地元の建設会社が所有するホテルの跡地を市で買い取る約束をした見返りに建設会社の役員から現金およそ1000万円を受け取ったとして、16日、収賄の疑いで警視庁に逮捕されました。
また、建設会社の役員、森圭司郎容疑者(47)は贈賄の疑いで逮捕されました。
ホテルの跡地は、この建設会社が購入した金額のおよそ4倍の2億円余りで、平成27年に市に売却されていますが、その後の調べで、佃・前市長みずからが、森容疑者のもとに出向いて直接交渉し、市が跡地を買い取る計画を進めていた疑いがあることが捜査関係者などへの取材でわかりました。
市の関係者らによりますと、ホテルの跡地は詐欺事件の舞台となるなどいわくつきの土地として知られ、買い手がつかなかったということですが、3年前に前市長が市で購入することを決めたということです。
警視庁は、前市長が見返りを得ようと跡地を買い取る計画を主導したとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB