奈良県葛城市が整備した道の駅の建設をめぐり、建設当時の副市長らが職員に働きかけ、契約内容などの住民監査請求を行った市民の個人情報などを不正に入手したとして、地方公務員法違反の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは奈良県葛城市の前の副市長 生野吉秀容疑者(62)と、建設課の課長補佐 石橋和佳容疑者(44)、大和高田市の建設会社役員 茅野泰幸容疑者(48)の3人です。
葛城市がおととしおよそ29億円をかけて整備した道の駅の建設をめぐり、市の監査委員は去年10月、市民グループからの住民監査請求に基づき、一部で架空の工事や不可解な契約があったと認定する監査結果を公表しました。
警察によりますと、この当日すでに離職していた生野前副市長と、道の駅の建設に関わった茅野容疑者は、石橋課長補佐に働きかけ、監査請求を行った市民グループのメンバーの個人情報などを庁舎内からファックスで送らせ不正に入手したとして、いずれも地方公務員法違反の疑いが持たれています。
警察は捜査に支障があるとして3人の認否を明らかにしていません。
道の駅の建設をめぐって葛城市は生野前副市長らに対して、不正に支出された分のおよそ3500万円を返還するよう求めるとともに、ことし2月、担当の職員らを警察に告発していました。
-- NHK NEWS WEB