震度6弱の揺れを観測する地震が起きたのは朝の通勤や通学の時間帯で、駅などが混雑したことから、専門家は、混乱を避けるために、企業は社員が不要な出勤をしないためのルールを事前に決めて、共有しておくことが必要だと指摘しています。
大阪で震度6弱の揺れを観測する地震が起きたのは18日午前7時58分ごろで、関西のJRや主な私鉄、それに大阪メトロは、発生直後から全線で運転を見合わせました。
運転の見合わせは18日夜遅くまで続き、駅の構内は運転の再開を待つ人で混雑しました。また、徒歩で帰宅する人が相次ぎ、大阪の中心部と北部を結ぶ淀川にかかる橋では、歩いて渡る人たちの長い列ができました。
こうした状況について、都市部の防災に詳しい東京大学の廣井悠准教授は「今回の地震は通勤や通学の時間帯だったため、市街地に多くの人が向かう状態で起きた。街なかにたくさん人がとどまると、余震で壁が崩れるなどした場合に多くの人がけがをする可能性がある」と指摘しています。
そのうえで、「企業や学校は、通勤や通学の時間帯に災害が起きることも想定して、このくらいの揺れが観測されたら不要な出勤はしなくてもいい、また、休校にするといったルールを事前に決めておいて共有することが必要だ。
こうした対策は、災害時に都市部にいる人の数を減らし、被害や、消防の活動の阻害などを和らげることにつながる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB