アメリカのトランプ次期大統領がメキシコで生産を増やそうとする企業を強く批判していることに関連して、現地に進出している自動車メーカー「マツダ」の小飼雅道社長は記者会見で、「メキシコからアメリカやヨーロッパなどに供給する戦略に変わりはない」と述べ、引き続きメキシコの工場を重要な戦略拠点として位置づけていく考えを強調しました。
トランプ氏が、アメリカ国内の企業がメキシコに生産拠点を移すことで雇用が奪われていると主張する中、大手自動車メーカーのフォードは3日、現地の新工場建設の撤回を発表しました。
これについて4日、広島市で記者会見を行ったマツダの小飼社長は、「個社の戦略なのでコメントは差し控える」と述べました。
そのうえで、3年前から生産を行っているメキシコ工場について、「メキシコからはアメリカだけでなくヨーロッパなど各国に車を供給していて、その戦略に変更はない」と述べ、引き続き重要な戦略拠点として位置づけていく考えを強調しました。
また、小飼社長は「わが社だけでなく世界の自動車メーカーがNAFTA=北米自由貿易協定に沿って戦略を進め、ビジネスを拡大している。その維持が自動車業界にとっては望ましい」と述べ、今後、トランプ氏が打ち出す政策を注視していく考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB