インターネットを通じて、多数の投資家から小口の資金を集めベンチャー企業などに融資する、「ソーシャルレンディング」と呼ばれる金融サービスが急速に拡大するなか、今月、国内最大手の業者が、投資の募集を相次いで停止したことがわかりました。関係者によりますと、この業者が200億円余りを集めていた事業で、一部の資金が不適切な形で運用されていた疑いがあるということで、証券取引等監視委員会は、金融商品取引法に違反する行為がなかったかどうか調査を進めています。
「ソーシャルレンディング」は、インターネットを通じて多数の投資家から小口の資金を集め、ベンチャー企業などに融資する金融サービスで、長引く低金利のなか高い利回りが期待できる新たな資金の運用先として注目を集め、去年の市場規模は、4年前の10倍近い1300億円余りと急速に拡大しています。
こうした中、国内最大手の仲介業者で、東京 千代田区にある「maneoマーケット」は、バイオマス発電などの再生可能エネルギー事業に融資するとして、数千人の投資家から200億円余りの資金を集めていましたが、今月に入り、この事業への投資の募集を相次いで停止したことがわかりました。
関係者によりますと、融資先の企業が投資家から集めた資金の一部を再生可能エネルギー事業以外に使うなど、事前の説明とは違う不適切な形で運用されていた疑いがあることです。
証券取引等監視委員会は、融資先の審査や投資家の勧誘方法などに金融商品取引法に違反する行為がなかったかどうか、調査を進めています。
「maneoマーケット」は、募集を停止した理由について、「資金の使用の一部について確認を実施している」としています。
-- NHK NEWS WEB