去年1月、ブラジル最大の都市サンパウロで、日本人の男性がバイクに乗った2人組に銃で撃たれて殺害された事件で、サンパウロ州の裁判所は、強盗殺人の罪で起訴された男に対し、禁錮23年4か月の有罪判決を言い渡したことがわかりました。
この事件は、去年1月16日、ブラジルのサンパウロで、愛知県豊川市の総合工具メーカー「オーエスジー」の社員、本間裕さん(当時42)が、市内の両替所で両替をして車に乗っていたところ、バイクで近づいてきた2人組に銃で撃たれて殺害され、現金などが奪われたものです。
警察は、本間さんが殺害された翌日、同じ両替所を利用した日本人が現金を奪われた事件で逮捕した男2人を調べたところ、本間さんの殺害現場で見つかった銃弾が、この2人組が所持していた拳銃から発射されたことがわかり、その後、検察がこの2人を強盗殺人の罪で起訴していました。
そして、今月19日、サンパウロ州の裁判所は、2人の被告のうち、フェルナンド・ダシウバ被告(26)について、携帯電話の位置情報から、本間さんが殺害された時間に事件現場付近にいたことなど殺害に関わった証拠がそろっているとしたうえで、「犯行は暴力的で被害者に死をもたらした」として、禁錮23年4か月の有罪判決を言い渡しました。
一方、もう1人の被告は、殺害に関わった十分な証拠が確認できないとして、罪には問われませんでした。
ダシウバ被告の弁護士はNHKの取材に対し、「これから被告と話し、控訴するかを決める」と話しています。
-- NHK NEWS WEB