うそのテレビ番組の企画を持ちかけて、名古屋市の会社から金をだまし取ったとして詐欺の罪に問われ、その後、無罪が確定した映画プロデューサーの男性が21日都内で会見し、「裏付けがないのに起訴された」などとして検察の対応を批判したうえで、今後、活動を再開する考えを示しました。
記者会見したのは映画「嫌われ松子の一生」などの制作に携わった映画プロデューサー、佐谷秀美さん(58)です。
佐谷さんは、おととし、アニメを実写化するといううそのテレビ番組の企画を持ちかけ、名古屋市の会社から制作費などの名目で5000万円余りをだまし取ったとして詐欺の罪で起訴されましたが、東京地方裁判所はことし2月、「企画は実現可能性があり、詐欺をしたとは認められない。検察は十分な証拠の収集や多角的な評価を怠った」などとして、無罪を言い渡しました。
検察は控訴せず、無罪が確定し、21日、会見した佐谷さんは「検察官は私の言い分をまともに聞かず、裏付けがないのに起訴された」などと述べて、検察の対応を批判しました。
そのうえで、今後、プロデューサーとしての活動を再開する考えを示しました。
この事件について東京地方検察庁は「当庁としてコメントはありません」としています。
-- NHK NEWS WEB