開発を進める国産初のジェット旅客機、MRJの納入の遅れなどで業績が悪化している三菱重工業の株主総会が21日に開かれ、株主から開発体制などに対し厳しい意見が相次ぎました。
東京・港区で開かれた三菱重工の株主総会には878人の株主が出席し、会社側から業績の報告が行われました。
株主からは、国産初のジェット旅客機、MRJについて、アメリカの航空会社が購入をキャンセルしたことが事業に与える影響を懸念する声や、設計の見直しなどで納入の遅れを招いている開発体制に対する厳しい批判が相次ぎました。
これに対して、宮永俊一社長は「納入が遅れているのは大変申し訳ないが、対策を講じている」と述べ、理解を求めました。
また、世界的に需要が低迷している原子力発電事業の今後について問われたのに対して、会社側は「原発は現時点では必要だと考えている。安全安心を第一にして、今後も進めていく」と述べました。
株主総会の終了後、出席した株主からは「株価が下がっているのでもう少し頑張ってほしい」とか、「国産ジェット機の開発を進めて日本の飛行機の礎を築いてほしい」といった要望が聞かれました。
-- NHK NEWS WEB