大阪府北部の地震による企業活動の一時的な停止など、経済への影響はおよそ1800億円に上るという民間の試算がまとまりました。
大阪府北部で震度６弱の揺れを観測した地震では、交通機関が一時停止したほか、ガスなどのライフラインが復旧せず外食産業が営業できないなどの影響が出ています。
ＳＭＢＣ日興証券が、企業が発表した資料などをもとに、大阪府全体の３分の１にあたる規模の経済活動が３日ほどストップしたと仮定して試算した結果、地震による経済への影響はおよそ1066億円に上るとしています。
また、日本を訪れる外国人旅行者の数が前の月に比べて今月が10％、来月も５％減ると仮定した場合、およそ769億円の影響が出るとしています。
これらを合わせると経済への影響はおよそ1835億円に上り、ＧＤＰ＝国内総生産を0.03％程度押し下げるとみられるということです。
ＳＭＢＣ日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、建物やインフラの被害額は現時点では推計されていないとしたうえで、「経済活動への影響は景気を腰折れさせるほどではないと見ている。しかし、将来発生が懸念される南海トラフの巨大地震では、復旧に時間がかかり、経済活動への悪影響が大きくなってしまうことは避けられないため、耐震化の推進やＢＣＰ＝事業継続計画の策定を進めていくことが必要だ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB
