日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、大手自動車メーカーのフォードがアメリカのトランプ次期大統領から批判を受けたのを背景にメキシコでの工場の建設計画を撤回したことについて、「アメリカの市場はとても重要だ」としてトランプ氏の政策の行方を注視していく考えを示しました。
フォードは3日、アメリカの雇用が奪われるとしてトランプ次期大統領から批判を受けたことを背景にメキシコに工場を建設する計画を撤回し、代わりにアメリカ国内の工場の機能を強化して700人の雇用を生み出すと発表しました。
これについて、日産自動車のカルロス・ゴーン社長は4日、アメリカのCNBCテレビのインタビューで、「アメリカは世界で2番目に大きな市場で、ほとんどの自動車メーカーにとってとても重要だ。われわれは今後打ち出される政策がどのようなものか、耳を傾けている」と述べ、トランプ氏の政策の行方を注視していく考えを示しました。また、ゴーン社長はアメリカで生産を増やすのかどうか問われたのに対して、「どんな政策が決められるかにかかっている」と述べるにとどめました。
日本メーカーの間ではNAFTA=北米自由貿易協定を活用してアメリカへの輸出に関税がかからないメキシコに進出する動きが強まっていたことから、トランプ氏の政策が事業に与える影響への懸念が高まっています。
-- NHK NEWS WEB