アメリカのトランプ次期大統領から批判を受けたことを背景にアメリカのフォードがメキシコの新工場の建設を撤回したことに関連して、トヨタ自動車の豊田章男社長は、メキシコで進めている工場の建設計画を現時点で見直す予定はないという考えを示しました。
アメリカの大手自動車メーカーのフォードはトランプ次期大統領が雇用が奪われていると批判したことを背景に3日、メキシコの新工場建設の撤回を発表しました。
これに関連して、トヨタの豊田章男社長はトランプ次期大統領の政策について、都内で開かれた経済3団体の新年祝賀パーティーで「アメリカを強くしたいというトランプ氏の政策はよき企業市民になりたいと考えるわれわれと方向性は一致している。雇用の確保と税金を納めることを持続的に行えばトランプ氏にも認めてもらえると思うが、自動車産業は影響が大きいので動向を注視したい」と述べました。
そのうえで、トヨタが再来年(2019年)の稼働を目指してメキシコで建設を進めている乗用車の生産工場について、「工場建設はひとたび決めた以上は雇用と地域への責任がある。現地に行く以上はそこで貢献したい。決断はしっかりやりながら、動き出してからは粘り強くやる」と述べ、現時点で見直す予定はないという考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB