細野豪志元環境大臣が去年10月の衆議院選挙の直前に東京の証券会社から5000万円を借り入れ、金融当局が証券会社に報告を求めていたことが関係者への取材でわかりました。細野氏は当初、資産報告書にこの借入金を記載せず、ことし4月の公開後に訂正していて、細野氏の事務所は「個人として借り入れたが使う必要がなくなったため返却した」と説明しています。
関係者によりますと、細野元環境大臣は去年10月22日に投票が行われた衆議院選挙の3日前、東京港区の証券会社から5000万円を借り入れたということです。
金融当局は、この証券会社の財務内容を調べる一環として細野氏への5000万円について報告を求め、証券会社は「細野氏の事務所の資金繰りのために貸し付けた」などと回答したということです。
公職選挙法は選挙運動の収入や支出を「選挙運動費用収支報告書」に記載することを義務づけていますが、この借入金は細野氏の陣営の報告書に記載されていませんでした。
また選挙の投開票日時点の個人の資産を公開する「資産報告書」にも、ことし4月2日に公開された時点では記載がなく、2日後の4月4日になって借入金を5000万円と訂正していました。
関係者によりますと、細野氏は4月9日までに全額を返却したということです。
NHKの取材に対し細野氏の事務所は「去年、政局が動く中で資金的なニーズがあったため個人として借り入れたが、使う必要がなくなったため返却した。手続き上のミスがわかったため報告書を訂正した」と説明しています。
-- NHK NEWS WEB