東京・目黒区で5歳の女の子が両親から十分な食事を与えられずに死亡した事件を受けて、東京都は、子育て世代などが児童虐待について相談しやすい環境を作るため、メッセージアプリのLINEを活用した新たな相談窓口を設けることになりました。
これは、東京都の小池知事が29日の記者会見で明らかにしました。
都は、今回の事件を受けて、児童虐待を防ぐ対策の検討を進めています。この中で、都は、児童虐待について、子育て世代などが相談しやすい環境を作る必要があるとして、今ある電話の相談窓口に加えて、通信アプリ大手のLINEと連携協定を結び、新たな相談窓口を設けることを決めました。
この相談窓口では、研修を受けた都の相談員がLINEのメッセージアプリを通じて、子育ての悩みを抱える保護者や虐待を受けている子どもなどの相談に対応し、緊急性のある場合は児童相談所や警察に連絡するということです。
都によりますと、自治体がLINEを活用して自殺やいじめの相談窓口を設ける動きはありますが、児童虐待を防ぐ目的の相談窓口は全国的に珍しいということです。
東京都の小池知事は「子育て中の若い世代が使っている通信手段に、こちらから足を一歩踏み出すことで、相談しやすい環境を整えたい」と述べました。
都は、この相談窓口を児童虐待防止推進月間に当たることし11月に試験的に運用し、来年度から本格的に実施する予定です。
-- NHK NEWS WEB