北海道大樹町のベンチャー企業が開発した全長10メートルのロケットが、町内の発射場から30日朝、打ち上げられましたが、直後に地面に落下し、機体が炎上しました。会社はメインエンジンに何らかのトラブルが起きたとみられるとしています。
北海道大樹町のベンチャー企業、「インターステラテクノロジズ」が開発した全長10メートルのロケットは、30日午前5時30分に町内の発射場から打ち上げられました。しかし、機体は打ち上げから4秒後に推力を失って地面に落下し炎上しました。発射場は立ち入りが制限されていてけが人はいませんでした。
このあと会社の幹部らが記者会見し、この中で稲川貴大社長は「目的を達成できず、出資をしてくれた人や地元の方など支援をいただいた多くの皆さんに対し申し訳なく思う」と打ち上げ失敗を謝罪しました。そのうえで「メインエンジンに何らかのトラブルがあったとみられる。現段階では情報がなく今後、調査していきたい」と述べました。
また、この会社の創業に関わり、取締役も務める堀江貴文さんは「これまでにない失敗で、今後、課題となると思うがバックアップ態勢を強化していきたい」と話し、引き続き打ち上げを進めていきたいとしました。
このロケットは民間企業が単独で開発、製造したものとしては、国内で初めて高度100キロの宇宙空間への到達を目指していました。去年7月の初めての打ち上げでは、機体に想定以上の力がかかり高度10キロのところで破損したほか、ことし4月には、直前に機体のトラブルが見つかり打ち上げは見送られていました。会社は今後、機体やデータを分析し原因究明を進めるとしています。
-- NHK NEWS WEB