中米・メキシコで1日、任期満了にともなう大統領選挙の投票が始まり、事前の世論調査でリードする対米強硬派で新興政党のロペスオブラドール候補がおよそ90年にわたって続いた既成政党による政治に終止符を打つのか注目されます。
メキシコ大統領選挙は、1日午前8時、日本時間の1日夜10時から各地で投票が始まりました。
このうち、日系企業が多く集まる中部グアナファト州にある投票所では訪れた人たちが投票用紙を受け取って記入し、一票を投じていました。
選挙は、左派系の新興政党「国家再生運動」から立候補した元メキシコ市長のロペスオブラドール候補、中道右派の最大野党、「国民行動党」などが擁立したアナヤ候補、与党「制度的革命党」などが擁立した前財務相のミード候補の、事実上3人の争いとなっています。
メキシコでは麻薬組織と政府との対立が激化し、殺人事件の件数が去年、2万5000件と過去最悪となり選挙戦では治安対策が大きな争点になりました。
有権者は、悪化の一途をたどる麻薬や治安の問題、それに汚職への不満から、既成政党への不信感を募らせていて世論調査では、新興政党のロペスオブラドール氏がリードしています。
メキシコでは、1929年以降、2つの政党以外から大統領が選ばれたことはなく、既成政党による政治に終止符を打ち、初めて新興政党による左派政権が誕生するのか注目されます。
投票は1日午後6時、日本時間の2日午前10時まで行われ、日本時間の午後には大勢が判明する見通しです。
-- NHK NEWS WEB