日産自動車は電気自動車向けの電池生産の事業を売却する予定だった中国の投資ファンドが資金不足になったとして、売却を延期すると発表しました。
日産は去年8月、電気自動車向けのリチウムイオン電池などを生産する事業を中国の投資ファンド「GSRキャピタル」に売却することで合意しました。
しかし、売却が完了する予定だった先月29日に、投資ファンド側から事業の買収に必要な資金が不足しているという連絡を受けたとして、事業の売却を延期することになりました。
電気自動車の開発にいち早く乗り出した日産は、10年ほど前から基幹部品の電池を生産してきましたが、電気自動車を普及させる「EVシフト」が世界的に進む中で安くて性能のよい電池を生産する会社が複数出てきたことから、自前での生産をやめて外部から調達する戦略に切り替えています。
日産はこの戦略に変更はないとして、新たな売却先も含めて電池事業の売却交渉を続けるとしています。
-- NHK NEWS WEB